立冬|11月7日

冬のはじまり、夜明けの田んぼで

撮影日 11月7日、立冬当日。
日の出の1時間前、まだ真っ暗な田んぼに来ました。

昨日はおうし座の満月で、今日は少しかけた月が西の空に出ています。
月明かりに照らされて、まっくらな中でもうっすらと周りが見える。

風が少しあって、ひんやりするけど、ちゃんと防寒してきたからそこまで寒くはない。
でも、空気の感じがもう秋じゃないなと思いました。
冬が立つ──ほんとにその言葉どおり、季節が切り替わる感じ。


この時期って、日が沈むのも早くなってきて、なんとなく気持ちも落ち込みやすかったり、
理由もなく寂しくなったりするんですよね。

特に夕方なんかは、ふっと気持ちが沈む瞬間がある。でもそれも自然なことなんだろうなと思います。

外が静かになるように、心も静かになる季節。
そういう時期なんだと思います。

今日は雲がまったくなくて、空がきれいに抜けてます。
東の空がだんだんオレンジに染まっていくのを見ながら、光が闇を押しのけていく時間をぼーっと眺めていました。

僕はこのグラデーションがすごく好きなんです。
暗い青から水色、そしてオレンジへ。

毎日こんな風に朝を迎えてるのに、ちゃんとこの景色を見る人って意外と少ないんじゃないかなと思ったりします。

「特別なもの」は遠くにあるような気がするけど、ほんとはいつも目の前にある。
でも“いつでも見られる”と思うから、見ないで通り過ぎてしまうんですよね。
こうして立ち止まる時間をつくると、自分の中に足りないと思ってたものが、実はもう十分あるなって思えたりします。



田んぼを一周してみたら、まだ稲刈りが終わっていないところがありました。
黄金色の穂が少し残っていて、冷たい風に揺れている。
虫の声ももう聞こえなくなって、空気だけが静かに流れている。
でも、何もないように見えて、ちゃんと“生きてる”感じがある。
そんな風景の中に立っていると、なんだか自分の中にもまだちゃんと動いてるものがあるような気がします。

立冬。
これからしばらく寒い日が続くだろうけど、その寒さの中で過ごしていくんだなと思いました。
冷たい空気を吸い込みながら、冬の朝の静けさを感じる時間もいいですよね。

これからの時期は天気のいい日が多くて、日の出がきれいに見えるので、そんな季節を楽しみましょう。

季節は、ただ静かに巡っていく。
その流れの中で、また少し、わたしも動いていけたらと思います。

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立冬